これは、「フリーランスライター大串 信」及び「有限会社ひなた屋」のウェブサイトです。印刷媒体以外の可能性を探るための実験の場であり、本人の息抜きの場です。

実は、1996年にコンピュータ関連書籍を書き下ろすにあたり、研究のため「PARC FERME」と名付けた個人WEBサイトを制作したことがあります。結局そのサイトは実験に用いただけで公開せず、とあるサーバ上で
放置プレイに晒されることとなりましたが、一部検索エンジンにひっかかっためにささやかながら奇特な訪問者を数えたりもしました。それから5年、再び個人サイトを立ち上げることになった経緯については、「週刊大串」の創刊準備号で説明したので、良かったらのぞいてみてください。

何にせよ、こうして2001年2月、新しい「PARC FERME」が動き出しました。でも結局は不特定多数の方に対して公開するには至らず、ごく一部の知り合いだけが遊びに来てくれるだけで
1年半が経ってしまいました。案の定、忙しさにかまけてコンテンツの整備は止まり、ほとんど自分の日記帳、と言うよりも飲食記録になってしまったので、公開しなかったのは正解だったかもしれません。しかし、日記を1年半も書き続けたのは生まれて初めての経験で、それだけは自分を褒めてあげようと思います。

それに、そもそもこんな内容、つまりテーマが「わたし自身」である、いわば「
オレサイト」をわざわざ公開したところで、誰も喜ばないという自信がありました。ただ、このままではあまりにも意味がない。というわけで、ここに「特に告知を心がける気はないけれども、従来のように頑なな非公開方針は取り下げよう」と決意した次第です。

その結果、ここへいらっしゃることになるであろう大多数の方は、雑誌での仕事を通してわたしを知った読者なんだと思います。そういう読者の方々は、ひょっとしたら「ヤツのサイトなんだから自動車レースの情報が掲載されているはずだ」と期待していたかもしれません。でも、ごめんなさい。ここには
自動車レースの話はそれほど出てきません。

出すまいと頑張っているわけではありませんが、雑誌の仕事と違う形で自動車レースと関わる道がまだ見えていないのです。そのうち、
チマチマと何か始めることになるとは思いますが、いつになることやら見当もつきません。何しろ、ふだんのわたしは慢性的な雑誌原稿の締め切り逃走状態で、サイトの更新でもしようものなら、「サーバの上に字や写真を並べる時間があるなら、すぐさまウチの原稿を書いて送りやがれ」と編集者の方から怒声が飛んでくるのが目に見えているからです。

しかも、
短文好きの方が多いインターネットの世界にあって、わたしはレトロな長文指向の男です。このサイトにも鬱陶しくてウザいテキストばかり積み上げられていくはずです。そういう意味では、わざわざおいでになる読者のためというよりは自己満足のために運営するサイトなのだと、最初に開き直っておきます。冒頭でも断りましたけれど、それでもよければおつきあいください。

そんなこんなでマイペースを守り
チマチマやるつもりでいます。ここまでもチマチマやって、なんとか1年半続けてきました。とは言えなんぼなんでも、そろそろ次の段階に進まなくちゃと思います。それで、心機一転「PARC FERME」を「ひなた屋」と改名し、こそっと公開することにしました。お世話になっている編集部員たちには「なにとぞ大目に」と。読者のみなさんには「こんなもんでスミマセン」と。そして友人知人たちには「相変わらずです」と、ご挨拶申し上げて、ひなた屋、開業いたします。

 2002年10月

                       有限会社 ひなた屋代表 ライター 
大串 信

はじめに